
フブスグル・アイマグに羊毛・カシミア一次加工工場建設(2010年6月11日)
モンゴルの発展は国内生産にあることは(注:それも地方で)自明である。
この加工工場は、リーダー社(社長Л.ガンボルド)が設立したもので、月産300トン以上の羊毛・カシミア毛を梳毛加工する。当工場は、従業員30人を雇用し、繁忙期には50〜60人を臨時雇用する(ウヌードゥル新聞2010年6月11日付電子版)。
ウムヌゴビ・アイマグでは、現在、オユトルゴイ銅・金鉱山の開発が「軌道」に乗り、さらに同地域にあるタバントルゴイ石炭鉱山の開発が国家大ホラル(国会)で論議されている。
С.バトボルド首相が国家大ホラル(国会)で演説し(2010年6月10日)、タバンボグド石炭鉱山開発について言及した(ウヌードゥル新聞2010年6月10日付電子版)。
こうした重工業は、外資に依存している。インフラ(道路、鉄道、工場・教育・民生施設)の建設から始めなければならないからである。
最近でも、中国資本「フンヌ・コール」社が、ツァント・オール石炭鉱山(タバントルゴイから40キロ)の株の60%を取得し、開発に乗り出す(ウヌードゥル新聞2010年6月11日付電子版)。
また、セレンゲ・アイマグのトゥシグ・ソムにあるオラーン・オボー石炭鉱山が日本商社の「双日」によって買収され、それを通じ中国によって採掘される(ウヌードゥル新聞2010年6月9日付電子版)。
この結果、モンゴルの鉱山部門は、外資の支配下に置かれる危険性がある。
これは、モンゴルが現在持つ能力以上の分野に手を染めようとするからである。
その点、畜産品や織物の加工は、モンゴルの伝統的な産業であり、得意分野である。こうした分野から生産を開始して、富を蓄積し、その富を基礎に、外資を排除して自前の大規模プロジェクトを企画することがモンゴルの自生的発展にふさわしい。(2010.06.13)
