モンゴル視覚障害者大会開催(2008年09月12日)

モンゴルでは、身体障害者数が11万5000人であるという非公式統計がある(注:12万人ともいわれる)。そのうち、視覚障害者数が7000〜10000人である(注:8000人ともいわれる)。

彼らは「国民連合」を結成し(注:「視覚障害者国民連合」、「身体障害者市民連合」、「聴覚障害者国民連合」)、2008年6月5日に政府官邸周辺でデモ行進をしていたが、「視覚障害者国民連合」は、2008年9月12日、生活権保障を求めて大会を開き、500人以上が参加した(ウヌードゥル新聞2008年9月17日付)。

筆者は、以前にも指摘したが、IMFプランの下で、貧富の差が拡大し、貧困層が生活苦にあえいでいる。特に、身体障害者の生活は悲惨である。社会主義の下では、社会保障が機能しており、貧困層が犠牲になることはなかった。

彼らが団結して、生活権保障を要求することは、全く正当である。政府指導層は、こうした人々の生活の安定を図ることに目を向けなければならない。

一方、外国「援助」機関および国家がおこがましくも「援助」というものを話題にするなら、こうした人々にこそ供与しなければならない。

その一つの試みがある。モンゴルの視覚障害者は(注:上述のように7000〜10000人、あるいは8000人)、マッサージ師の仕事に従事している。その数は視覚障害者数の3%といわれる。

この仕事は視覚障害者が自立した生活を行う基盤となる(注:国家がその生活権を保障することは当然であるが)。

彼らのうち約40人は、日本の指導の下で、「ベスト」センターでマッサージ師として労働している。さらに、来年(2009年)には、日本の筑波大学と合同で、「視覚障害者マッサージ師専門学校」が開かれる(ウヌードゥル新聞2008年9月18日付)。

この援助・指導こそ、真の援助というべきであろう。(2008.09.21)

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