
地方で(液化)ガス発電施設が稼働(2007年03月20日)
モンゴルの、特に地方での電化は焦眉の課題である。筆者は以前、
水力発電所建設計画案に言及した。この種の計画は、長所の反面、短所もあって、今後監視していかなければならないが、今回この時評で採り上げる、石炭の液化によるガス発電施設は、それほど否定的側面が多くないと思われる。
オブス・アイマグのブフムルン・ソムで、200キロワットの(液化)ガス発電施設が稼働開始した。建設費は、3〜4千万トグルグであった(ウヌードゥル新聞2007年03月21日付)。
この発電施設は、ブフムルン・ソムとバヤンウルギー・アイマグのノゴーンノール・ソムに電力を供給する(注:ブフムルン・ソムへは100%、ノゴーンソール・ソムへは40戸と役場に)。
この電力供給に伴って、中小企業の発展と、就業機会の創出の可能性が生まれる。
現在、当地では、失業と、それに伴う人心の荒廃が進んでいるという。中小企業(特に小企業)が設立されることによって、労働力(特に若年労働力)が吸収され、地方産業振興が進む。そして、地方の経済基盤が強化されることによって、モンゴル国民経済が成長する。
同時に、ウランバートル市への人口集中度も低化するであろう。
今後、石炭鉱のある27ソムで、同種の発電施設が建設予定であるという。モンゴルには石炭埋蔵量は多く、このガス発電施設の建設費は比較的安価にすむ。火力発電、水力発電、太陽光発電、風力発電など、その地方に適合した発電方法を採用することによって、モンゴルの電化は進展するであろう。(2007.03.25)
