М.エンフボルド政権解散要求が否決された(2006年10月26日)

国家大ホラル(国会)民主党会派がМ.エンフボルド政権解散要求書を議長に提出し、その審議が2006年10月25日と26日の二日間にわたって行われた。結論から言えば、この解散要求は否決された。

ほとんど根拠のない要求書を提出し、この2週間にわたって、国家大ホラル(国会)の審議時間を空費させた。

民主党というのは、かつてはエルベグドルジ「大同盟」政権の時には、人民革命党会派に加入し、М.エンフボルド政権の時には、解散要求書を出して、国家大ホラル(国会)を空転させる。これは、児戯に等しい、常識の枠外の行動と言わなければならない。

以下、その経過を説明する。

国家大ホラル(国会)民主党会派は、2006年10月24日、「2007年度開発基本戦略」案が、「憲法」と「国家大ホラル(国会)法」に違反している、として、一時間の休会を申請した後、その法案の採決に反対した。議長はこれを拒否し、採決をして可決した。民主党は、これについて、人民革命党がこの法案の再検討をしないのは、この政権の無策の証拠である、との声明を出した(ウヌードゥル新聞2006年10月25日付)。これが前哨戦であった。

こうして、民主党国家大ホラル(国会)会派が提出した解散要求書は、2006年10月25日、70人の議員の出席によって審議された。

まず、エンフバヤル大統領が自らの見解を述べた。彼は、1)政治的安定が必要である、という立場から解散は必要がない、2)一定の公務員(注:この場合、暗黙の了解として、グンダライ保健相とジャルガルサイハン商工相を指している)の責任を問うことは必要である、と演説した。

次いで、М.エンフボルド首相が演説し、「政府の実績」を強調した。その後、各議員の質疑応答が行われたが、採決は明日に持ち越された(ウヌードゥル新聞2006年10月26日付)。

2006年10月26日、国家大ホラル(国会)は、民主党の政府解散要求について、「解散の必要がない」という決議を、出席議員68人のうち48人の賛成によって、採決した(ウヌードゥル新聞2006年10月27日付)。

この2日間の国会審議は、テレビによって実況された。ほとんど根拠なく提出された解散要求書であるから、各議員は、論戦を行うというよりも、自分を目立たせるためのスタンドプレーに終始した。

では、なぜこの要求書が提出されたのか。

前にも論評したが、エンフバヤル大統領は、彼の路線との違いが拡大すること(注:それはIMF路線である)を懸念して、エルベグドルジ民主党党首に「М.エンフボルド政権解散」を持ちかけたのであろう(注:ところが、その要求書の無内容にあきれ、政府解散に反対の立場を明らかにせざるを得なかった)。

エルベグドルジは、前政権を解散させられた恨みを持つから、これに飛びついた。

ところが、解散要求書を提出するには適当な口実がない。そこで、「政権監視」という「野党の責任」を強調した。

民主党は、この「責任」という言葉を繰り返し使用した。今後、政策でこうした「責任」ある行動をとってもらいたいものだ。(2006.10.29)

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