上京紀行をblog日記風に報告します。
  愉しかった。

14th. July














 



代官山UNITに到着。
入場早々に御茶ノ水
FUNTIMEさんに遭遇し驚く。一緒にいたのがサイトに連絡を戴いていたmai氏でさらに驚く。mai氏, FUNTIMEさんは私のサイトの理解者という稀有な存在。
support : MONG HANG
DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDEN
スタッフがCONTORTIONSのセッティングを始め、いよいよと胸が高まる間もなくJODY HARRIS(G)とDON CHRISTENSEN(Dr)登場。
会場は本人と分からないのか至って静か。
FUNTIMEさんと喜び合う。   
JODYは白いシャツにタイ, スラックスと思った通りダンディ。バート・ランカスターとアーネスト・ボーグナインを合わせて割ったような感じ。
DONはオリジナル・メンバー中 唯一太っておらず、失礼ながら元々老け顔だったせいか変わってない。パンツにシャツ外出し。アクが抜け落ちたジョン・リスゴー。
ERIK SANKO(B)登場。白のスーツにTシャツで 若くはないのだろうが、一番生気があるように見える。周りが周りだけに。
なかなかPAT PLACE(G)が出てこないので、キューンと上下するだけのスライドにはさほどセッティングは不要なのかと勝手に解釈。
と、出てきたら 太りはしたが変わってない。但し往時の凶暴そうな表情は演奏中もなし。黒のスーツにVネック,
鮮やかなシューズ
セッティング, チューニングが終わったらしく 始めるよという雰囲気に場内の空気が変わる。FUNTIMEさんの指差す舞台そでにJAMES CHANCEを発見。チラチラ見えるさまはまるで"Off Whte"。太ってたはずだが?

ベースに引かれて演奏が始まる。場内騒然となる中
CHANCEがsaxを吹きながら登場。......やっぱり太ってた。
出てきたCHANCEは白のジャケットに蝶タイ, スラックスと正にイメージする通り。リーゼントした髪は染めているのか、薄くなってるところもあるぞ などと見ていると、若い頃とまんま同じvocalが飛出し いっぺんにやられる。
sax吹いてるときも うたってるときも伏し目で格好いい。
容姿の変貌は自覚しているのか汗を拭くハンカチを取出す仕草や、JAMES BROWNが麻酔を打たれたかのようなダンスはコミカル。だが格好いい。
よだれが垂れてもsaxのセットに手間取っても格好いい。このまま倒れるんじゃないかと心配するぐらいのテンション。
UNITは小ホール程度のキャパなので最前列だと手が届きそうなくらいで非常に良いが、その分 火が点いたら大変。
歓喜に狂った若い衆にもまれて2曲,3曲。先にあおったビールも手伝いすぐに汗だく、心臓のペースがおかしい。
少々冷静さをとりもどしたところで、お目当てのCONTORTIONSを観察。
ステージ向かって左から
JODY, DON, ERIK, PATの順。
JODYはほぼ『気をつけ状態』で動きなし。ただ、冷静に弾いているわけではなく細かいフレーズや頓狂な音 あるいは弾かないなどなるほど辣腕だとため息。
その
JODYと活動したDONも確かな演奏で、過去の音から察せられるようにロックのドラマー然って感じではない。うるさいアクセントも無し。
対してERIK SANKOは以前に幾つか音を聴いたことがあるはずだが、ここではダンサブルな曲でも予想外にロックな感じ。終始ピック弾き。
おそらく
GEORGE SCOTTとは違うタイプのベーシストなのだろう。カラっとしている。
 
そして最も驚いたのがPAT。上で予想したようなノンミュージシャン ギターあり、JODY同様の細かなフレーズあり、ノイズあり。
一曲の中でスライド, ピックを駆使し、途中
JODYとツインになり......と休まない。繊細で大胆で こんなに弾く人だったのか。
LINDSAY的な存在と勝手に思い込んでいた自分に大いに反省。
トラックリストを載っけたいところだが、そこまで冷静になれず さらに知らない曲がちらほら。アレンジ, 曲調が変わってるのも分からないので不可能と諦めた。
"Design To Kill", "Throw Me Away", "Almost Black", "Contort Yourself"などは毎日やった。
途中で女性が登場。ダンサーというには下手っぴで乱入者かと思った。後でみんなで考え、奥さんのJUDYだろうという結論に達する。
アンコールは2回。2回目は
CHANCEのソロ。計1時間強か。
終了後 汗だくで皆とあーだこーだ躁状態のまま話していると、何と本人たちが片付けをしているではないか。
パット!」と呼んでも振向いてもらえない。当然だ。思い切り日本語で「ぱ・っ・と」と言ってりゃ分かるはずがない。
そんなこと気付かず3〜4回呼んでやっと握手してもらう。ひと言も発することが出来ない。が 至福。
JODY, DONは失敗。
帰り際 グッズコーナーに 『No Wave』本が先行販売されているのを発見, 購入。CHANCEのTシャツがあったが明日購入するかと見送りとする。
ふと見ると、別に13,000円と9,000円のTシャツのディスプレイ。
HYSTERIC GRAMOURから近日発売とある。ブランド品だろうがTシャツに10,000円? 「買わね」と鼻を鳴らして皆に挨拶してホテルに帰る。

15th. July














 


レコ屋まわりでdisk union新宿本館へ。
と、
CHANCEのインストア・イベントの告知を発見!するも17日と分かり 断念。私同様3日間参戦するmaiにこのニュースを知らせることとする。
今日はCONTORTIONSのライブの他に重要なイベントがある。河添 剛氏に会場で会う予定である。
河添
氏はZE RECORDS復活時 フランスへ飛び、LIZZY MERCIER DESCLOUXに対面した唯一の日本人で、私には重要人物。メールのやりとりで仲良くしてもらっているが 対面は初である。
手掛かりは近著の『T-REX File』にあった小さな写真のみで 探すのは困難と思われたが、発見し挨拶。ほんといい人。
昨日お会い出来なかったカラーフィールド富田氏, 『No Wave』本を作った若林氏, その中でCHANCEに百問百答し さらにJODYにインタヴューする予定という熊谷氏に挨拶。
少なくともこの4人はサイトを見てくれていると嬉しく思う。
support : RECK + 中村 達也 + 大友 良英
これはFRICTIONでは無いの? 音の分離が今ひとつでvocalがよく聞こえない。
中村 達也
氏は初見だったが渾身のドラムがおそろしく格好いい。惚れました。
前日とは若干雰囲気が違う。ライティングが違うし、CHANCEはカメラマンに良いショットをサービスしているようだ。なるほど今日はマスコミの取材が入る日らしい。
昨日ほどとばしていないせいか烈しいモッシュは無く、比較的落着いて観察。   
JODYは濃いグレーのシャツにタイ, 白っぽいスラックス。
DONはシルエットは同じだが異なる上下。
ERIKPATは昨日と同じに見えるというか3日ともほぼ一緒だったか。
CHANCEは黒のジャケットでやはり体型以外は皆の共通のイメージを裏切らない。変わらぬテンションにつられて興奮する。
"Sax Maniac!"と曲紹介がなされたが、あれは
CONTORTIONSのレパートリーだったの? 途中CHANCEが客席にダイヴを敢行し失敗。
アンコールは2曲。CHANCEのソロで終了。
客電が点いて先程の熊谷氏を発見。JODYが好きで愉しみにしていたのにギターがよく聞こえなかったとこぼす。
確かに2日とも
JODY, PATのギターが小さい。どの曲もベースで引っぱっていくので音がデカいのは分からなくはないが......。
続いて最前列に いたらしい
mai氏。インストア・イベントのニュースを伝えるも周知で既に整理券所有とのこと。さらに開園前CHANCEに接触しサインをもらったと自慢。
見せてもらうと いろいろ書いてあるので悔しいが 『よかったね。』と大人の対応をし、グッズコーナーの高額Tシャツの非難に話を変えると、HYSTERIC GRAMOURのポリシーを教えてもらう破目に。
後悔して聞いている途中、昨日とは配置が異なるその高額Tシャツの透けた裏側に見慣れた図柄を確認し
mai氏の話を遮りスタッフに背中を見せてもらう。
デカデカとZE RECORDSのLogoが登場! 前がCHANCEで後がZEということは私の為に用意されたTシャツ。買います。何万円でも購入させて頂きます。HYSTERIC GRAMOUR最高。
河添氏等に挨拶する為、mai氏と別れ会場に戻ると雰囲気がおかしい。
たくさんの人が残っているのでライブ後はバーになるんだと理解。先程の
熊谷氏に手招きされて近付くと前をJODYが横切る。『えっ!?』と見回すと、CONTORTIONSの面々を発見。
右前方の四角い顔は
恒松 正敏氏。左方は中西 俊夫氏と知った顔ばかり(老けてはいたが)。RECKも登場。
これはあれだ。パーティーというか打上げというか 招待者のあれだ。これは場違い。
河添
氏に再会し『あれがラピス。あれがHYSTERIC GRAMOURの某氏......』と教えて頂く。ここにチコ・ヒゲがいたら往時のFRICTIONだと思うが、ヒゲ氏は発見できず。
RECK等がCONTORTIONSと旧交を温めている様を見て何とも言えない気分になる。
こういう場に 身振り手振り 表情の大袈裟な女優, LPを手にサインをもらう10代位の外国人(♂), 3〜4人グループのモデル がお約束のようにいる。
少なくとも私がバイト時目撃した20数年前から棲息するので強烈な既視感。LP持ってくるって ハナから本人に会えるつもりなところが大変醜く見える。遠からずオクに強気の高値で出品。

おそらくずっと同じ人がこんな風な場所に同じ様に現われているのだろう。
高額Tシャツのくだりを河添氏に話したところ、mai氏同様のHYSTERIC GRAMOURレクチャーを受ける。やっぱ凄いんだと感心しつつ そんなこと関係無くオレ用Tシャツと意気込む。
周りの説明に 「ハ〜。あ ソ〜なんですか。」と呆然と生返事するなか、
CONTORTIONSの面々は自然に退出。
私も皆に挨拶して退出。スキップでホテルに帰る。

16th. July










 


最終日。開演前に河添氏にLIZZY MERCIER DESCLOUXと会った時の貴重な話を伺う。
沢山質問を用意したはずだが、語られる
LIZZYの様子に柄に無く胸が詰まって忘れる。
support : PANIC SMILE
ZAZEN BOYS
CONTORTIONSがリラックスしているように見える。変化といえばJODYがTシャツにパンツになった程度なのに。
昨日の不満が届いたのか、ギターがよく聴こえるのでJODYPATを中心に観察する。
音については今日が最高だったと思う。
CHANCEは14日と同じ 白のジャケットなのに顔が締まって見える。
2日で痩せるはずがないが、あとで皆に聞くと私と同じ印象で CHANCEは今日が一番格好良かったのに違いない。
ERIKは日に日にベースがくだけていく。それはそれで面白いんだろうけど"Contort Yourself"のラインはやりすぎて不満がくすぶる。
件のダンサーがCHANCEにキスし紅が大きくくっきり顔についている。一層CHANCEの表情が険しい。ほほえましい。
アンコール前にビール片手にできあがったオッサン登場。CONTORTIONS各人の名を呼びながら煽るもJODYの名が出てこず スベり倒して去る。
チコ・ヒゲ氏だった......と思う。これでFRICTION勢揃い。
アンコール2曲が終わり全てが終了。
やはり最前列に いたmai氏を発見。昨日のことを報告。
取り留めのない話をしながら
河添氏, 富田氏等に挨拶して帰る。
mai氏には明日のインストア・イベントの様子を知らせてほしいとお願いし別れる。mai氏の報告は下記にそのまま転載。

17th. July






mai氏による disk union でのインストア・イベントの報告です。すぐにメールもらったのに遅くなってしまいました。やっぱり行くべきだった......。mai氏に感謝。

なんと表現したらいいのかわかりません。
今日DISK UNIONのJAMES CHANCEインストアイベントに行ってきました。

ひまわりの花束と、アジアンテイストなぶら下げることができるおしゃれな風鈴とあつ〜い思いを綴った手紙を持って。

4時からでしたので10分ほど前に着きましたが、JAMESが遅刻しているとのこと、

15分ほど待ったと思います。整理番号は16番でした。

多分お客さんは30人強はいたと思います。若い20代の方ばかりでした。すこしご年配の方もいました。

7階から8階に通じる階段で待っていると上からSAXを練習する音が聞こえ、「ああ・・・・。いるんだ・・・。」とドキドキしました。


8階のイベントフロアに行くと、椅子が17個ほど用意してあって、あとの人は後ろに立っていました。すごく狭かったです。「なぜここで・・・?!」っていう感じの狭さでした。
2分も経たないうちにDISK UNIONのスタッフさんが

「今回特別にお越し頂きました。SAXをご披露していただきます。JAMESCHANCEさんです!」的なことを言ったら彼がすぐカーテンの後ろから照れながら出てきて、浅くおじぎしました。

少しはにかんでいました。

髪はリーゼントにしたと思いますが、少し崩れていて、スーツを着ていました。蝶ネクタイはしてなくて襟のボタンをあけていました。

2曲やって後ろ向いて鼻をかんで、全部で4曲ほどやっておじぎしてひっこんでしまって、ずっと拍手していたらアンコールでまた出てきてくれました。

上着を脱いでシャツだけでしたが、汗びっしょり。

MY FUNNY VALENTINEをやってくれてまたひっこみました。15分もなかったと思います。わかんないです。20分くらいあったけど短く感じたのかも。

ああ、もう終わりかーと思ったらDISK UNIONの人が、「サインほしい方はどうぞ。これからサイン会やります。」

自分「ええっっっ!?」

ありえない・・・ありえない・・・あのJAMESがサイン会だなんて・・・・

だってだってすごいクールだと思ったし、DOWNTOWN81とかでてたし、NYの伝説だし・・とか半分よくわかんないことを考えました。


スタッフが会議に使うような長机を後ろから取り出しセッティングして後ろからJAMESが笑いながら出てきました。

ある青年が70年代の彼を考えながらでしょうか、言いました。「機嫌とかわかんないし、5人くらいにしかサインしないかも。」

聞いた人々は一斉に並びました。ちょっと笑っちゃいました。

自分はおとといサインをもらって少しお話してそんな人じゃないってわかってたからです。

ひとりひとりに名前聞いてサインして、写真とったりしてあげて途中で

「椅子をもうひとつ俺の隣にくれ。写真撮るときにファンが座るんだ。」とかすごい配慮とかしてあげていました!

もうかっこよくて!プレゼントもあったし最後から3番目くらいにサインもらいました。


プレゼントをもってきているのは自分ひとりでした。
"This is for you!"

"Thank you, thank you, thank you. What is that?"

"The flowers.(ヒステリックのTシャツを見せて)Write SAXMANIAC!!"

"Sure. What's your name?"

"M・A・I”

このときJAMESはかなりテンパっていました。あんまり人と話すの彼は得意じゃないと思います(笑)

はじめの文字は”M”なのに、思いっきり間違えて”E”と書きました。あれっ間違えちゃった!!って言ってました。

なんてかわいい人なんだろうこの人は!!と思いました。大丈夫です。と言いました。
TO EMAI SAX MANIAC JAMES CHANCE!!と書いてくれました。

自分がTシャツの裾をひっぱっていたのでたくさん手があたってうれしかったです(笑)

彼は左利きなんですよ!それもかっこよくて!

その後”May I take apicture with you?" "Sure"

という会話があって写メールで写真をとってもらって、握手してもらいました。

長くなってしまってすいません。ただちょっと興奮して今友達の家で落ち着きながらメール書いてます。
思い出しながら思います。なんかJAMESにはいつまでもクールでいてほしい的な思いが勝手にあって、

でもやさしい彼もすごくステキでいい人だったし複雑な気分です。サインなんかしねぇよ的な彼も観たかったかも。

でもいいんです。何書いてるのかわかりません。

多分ずっと彼はジャンキーで活動できなくて、でももう1回やってみようと思って、日本に来て、おもいのほかファンがいるのを知って、
ファンを大切にしようのような思いで、インストアイベントなんてやってサイン会してがんばってなんて彼を思い出すと真面目に泣けてきます。

だってインストアイベントなんてやるような人じゃないんだもん!

すごい人だし、自分なんてファン歴4年くらいで語れるような身分じゃないけど、伝説だし崇高な感じだし。

長机にパイプ椅子の彼なんて想像できますか??それはそれでステキでした。ステージとのGAPがあっていいのかも。

とにかく7,80年代のころとどんな心境の変化があったのかとかいろいろ考えちゃいます。

ただ年をとって丸くなったとかそんなレベルのはなしではないとおもいます。

なんと表現したらいいのか・・・。とにかく本当に素晴らしかったです。

手紙にはまた日本に戻ってきてプレイしてください!と書いておきました。