市町村合併 Q&A その2
Q1 富山県は知らないけれど立山はわかるというくらい、知名度が高いのだから、富山市にこだわる 必要はないのでは?
A1 札幌、盛岡、仙台、水戸、横浜、甲府、金沢、名古屋、神戸、松山、など、県名と県庁所在地の市名が違う県が他にも多数あります。そのどれもが、県名よりは、私たちにとって市名のほうのイメージが大きい。仮に、富山市と合併したとしても、なにも新市の名前を富山市にする必要はありません。富山よりも全国的に通用しているかもしれない「立山市」にすれば、旧富山市に勢いがつくきっかけになると、富山市内の某企業経営者も話しています。
いずれにしても、新しい市の名前は、合併協議会で十分検討されます。
Q2 現在の私たちの生活状態がどのように何が変わるのか?
直接の影響など知りたい。
A2 @市町村の規模が小規模であればあるほど、地方交付税(国からの交付金)が大幅に削減されていること。(仮に10年間で10億円削減されれば、町民ひとりあたり、3万6千円の減収。これを町税の増税で賄うときは6人家族で、年間21万円余の増税となる。) ちなみに、平成14年度は、前年比4.3%減 1億3196万円。町民ひとりあたり、4600円のカット。 来年度は1億5000万円のカットが予想されています。
A 国は、現在の厳しい財政状況のなか、合併した市町村に対しては公共事業の優先採択など、国が重点投資することにしているため(平成13年8月 政府の市町村合併支援本部決定)、「パイがふえないなか、その分結果的に、合併しなかった市町村にしわ寄せが来ることが予想されます。 」8月4日 総務省 高部正男 氏 同様の発言
B 地方分権が進むなか、行財政能力に不安がある小規模の市町村に対して、国では現在の仕事をそのまま担わせず、県や近隣の都市に事務を任せるようなシステムを考えています。どの規模以下からを小規模の市町村と定義づけるかなどは検討中ですが、今のままの行政形態が維持されるかどうかは不透明です。
これらの点だけをみても、合併しない場合は、それなりの覚悟が必要です。
それでは、合併したときはどうなるのか? 法定合併協議会では、税金や公共料金などの負担や福祉などの行政サービスがどうなるかなど、およそ3000項目について、調査検討し、住民に公表しなければなりません。この結果をみてから、合併の是非を判断することになっており、皆さんの暮らしにとってどう影響するかについて見ていく必要があります。
Q3 単独存続した場合のデメリット は?
A3 上記@〜Bの理由により、増税や公共料金の値上げをするのか、または、いまおこなわれている行政「サービスを減らす」(青木助役6/23富山テレビのインタビュー)ということが想定されます。
少なくとも、現在と同じ負担で同様なサービスを受けるということはなかなか厳しいと考えられます。
Q4 理想的な人口はどの程度なのか。
A4 その1参照
Q5 合併することの問題点は
A5 いろいろな課題があると思いますが、まず、気をつけなければいけないのは、「合併すれば、誰かが助けてくれる。すべて解決する。」という何でも他人任せの思いを持つようになるのは危険です。
ただその思いは市町村の規模に関係するというよりも、個々の住民の自治意識の問題とも言えます。
Q6 大事な立山の有名な名前が失われそうな気がする。
A6 Q1の答えと同じ。
ただ、例えば五百石地区が現在の立山町の名前になったのは昭和29年です。それ以前は雄山町、五百石町という名前でした。本当に守らなくてはならない地名とは、立山町ではなく五百石という地名ではないのかと思います。実際、地鉄の五百石駅が一時立山町駅に改称されたことがありましたが、立山駅との混同もあってかすぐ元の五百石駅になりました。歴史ある五百石という地名は重いと思います。
Q7 もし、富山市と合併となると、町中心部よりはずれる地域はどうなるか? ますます不便さが残ると思う。行政が行き届かないのではないかと不安になる。今の役場はどんな役割をするのか?
A7 合併前に設置される「合併協議会」において、合併後の基本計画となる「市町村建設計画」を定めることになっています。この計画を定める際には、住民のさまざまな意見を反映させながら、地域ごとの役割分担に配慮したバランスのとれたまちづくりをすすめることができます。さらに、合併後も、必要に応じ旧市町村の区域ごとに「地域審議会」を設置して、まちづくりをチェックすることができます。
今の役場は、支所や出張所として残すなど、基本的な窓口サービスがこれまでと変わりなく受けられるようにすることもできます。
Q8 富山市と合併すれば立山町を含む新川地区は富山市のゴミ捨て場化(ゴミ、汚水、産業廃棄物など)するのではないか。合併すれば人口比率からいっても議員数は富山市に負けるので、住民がいやだと言っても結局富山市の言いなりになりそう。
A8
確かにごみ焼却場は立山町にありますが、燃え残りなどの最終処分場は 富山市山本にありますし、不燃ごみなどの破砕残渣の処分場も富山市内にあります。
また、たとえば、富山地区広域圏クリーンセンターの建設工事にあたって、立山町当局や議員の関与が見えにくかったと感じている住民は多いと思います。これは、11市町村でひとつの組合をつくり、ある種の自治体と同じように予算があり、事業が行われるにもかかわらず、立山町議会では代表2名のみが議会(審議)に参加するのみ。その他の議員には発言する機会もない。立山町議会で、町議員がクリーンセンターの件で訊ねても、「これは、富山地区広域圏が決めたことだから」と、答弁することが多い。
しかも、地方自治の根幹である直接請求権(条例制定・監査・解職・解散)がないなど、責任の所在が不明確になりがちであります。よく、建物の1階が市町村で2階が県であるならば、一部事務組合は中2階といわれております。外からは見えにくい組織だと言えます。
そういう意味で、ひとりの首長、ひとつの議会で、きちんと責任を持って議論することが大切であり、その自治体の自らの問題として考えられていくことと思います。
Q9 合併すれば立山町商工会そのものの存立が危ぶまれるのではないか。個性ある地域に逆行していると思う。
A9 現在の立山町商工会の個性とはどのようなものなのか? どの市町村の商工会も最低限の事業をこなすのに ていっぱいなのではないでしょうか。
経営指導などの専門分野は専門職員の多い商工会議所などが中心になって行い、地域の商工関係の業務がなくなるわけではないのですから、今後とも地域の商店街の発展など個性の発揮のための業務をより強化するなどを考えていくことが大切なのではないでしょうか。
Q10 新聞やテレビで立山町の合併について報道されたことにより、一般の人は富山市と合併することが決まったように受け取った人が多い。これでは先入観をもってしまって偏った考え方が生まれてしまうのではないか。署名運動は必要だったのだろうか。また、新聞やテレビに取り上げられたのはかえって反発を買ったのではないだろうか。
A10 確かに反発を持った人もいたようです。しかし、署名活動以前、立山町では合併論議(住民説明)が県内でも、特に遅れているほうでした。6月、町が製作し、全世帯に配布された「市町村合併ってなんだろう」という冊子は、平成14年度当初予算では、その印刷費すら計上されておりませんでした。マスコミがとりあげたことによって、合併特例法による優遇措置の期限は平成17年3月末日までとなっており、もう時間があまりないことを知った人も多かったのではないでしょうか。
いずれにしても、署名運動が求めたのは、合併そのものではなく合併の具体的協議をする場を設置してほしいということであり、合併協議会で合併の是非と合併市町村建設計画(新市町村のマスタープラン)を具体的に協議してもらいたいという趣旨でありますので誤解のないようにしていただきたいと思います。
Q11 中心地が離れた場合でも、今までのようなサービスが受けられるのか ? 地名は変わるのか?
A11 サービスは受けられますが、小規模な町村でありがちな、一部の人の声が大きい(うるさい)からと言って、その人の要望のみを聞くような行政の歪みを避けなければ、自治体の規模が大きくなっても意味はありません。
地名については、「合併協議会」で協議することになるが、仮に立山町が富山市になっても、水橋のように、「富山市立山前沢」という名称で残すことも可能です。なお、中新川郡を書かなくてよくなるのは当然のことです。
Q12 少子高齢化社会、合併しても じきに税金が高くなることは避けられないのでは? そのとき、地域住民としての意義、理解を超えた部分の負担増に対して不満が生じるように思う。同じ負担するなら住民の理解や自覚の得やすい現行がよいのでは?
A12 2020年 65歳以上の富山県全体の高齢化率は31.3%と予想されております。これまでよりも、負担が重くなることは避けられないでしょう。社会のしくみそのものを見直さなければなりません。だからこそ、小泉さんは構造改革「骨太の方針」を進めておられるのでしょう。
「地方の自立・責任(骨太の方針)」のもと、市町村によって、介護保険料や国民健康保険税の住民負担の格差が、今後ますます拡がることが予想されます。果たして、どの程度の格差まで住民は耐えられるのでしょうか。具体的な数値でもって、検討しなければなりません。
いずれにしても、合併により激変の緩和措置を利用できる可能性が高まることは間違いないので、その措置のある間に少しでも行政改革をして、住民にとってメリットのある自治体に体質改善しておくことが必要です。合併しなくても、このような改革はある程度可能ですが、合併する場合に比べて限界があることは否めないのではないでしょうか。
Q13 立山町は他の市町村より、ひとりあたりの地方債残高が少ないのに、合併すると他の市町村の借金も引き受けることになる ので、メリットがない。
A13 その1参照
Q14 合併に対して 県から1億円が出るそうだが、行政がお金(税金)を使ってまでそうするのかわからない。数年前の1億円の提供といい、お金で市民の心を揺さぶり惑わす のはいかがなものか。
A14 県が予定している特例交付金制度(旧市町村単位に1億円)は、竹下内閣のふるさと創生1億円事業のように、何にでも使っていいものではないようです。仮に合併したとするならば、コンピュータシステムの統合や臨時的に必要な仮設の施設など、合併直後の臨時的経費に使うことを想定しているようです。合併にとって真に必要で他の財政措置ではカバーしにくいものを対象にしたいと考えているようです。 ということは、「期限にこだわらず、いずれ合併」と話す人もいますが、そのときの経費をどうするつもりなのでしょうか?
Q15 いくつかの合併パターン、それぞれのシュミレーションが知りたい。このような合併をした場合→こんな形になるという中身が知りたい。
A15 合併協議会を設置しなければ、具体的な数値は出せません。例えば、立山町長がこうしたいと考えていても相手のある話ですから何とも責任ある形では示しにくいのが現状です。また、具体的な協議もないうちにあまり先走って発言すれば、合併の条件と受け取られその後の話し合いにとって障害になるおそれもあります。
そういう意味でも、合併協議会の設置が必要なわけです。
Q16 合併 しなくても、保育所・学校給食の民営化など行政改革によって対応できるのではないか。
Q17 今でさえ、町内の隅から隅まで行き届いてない気がするのに、合併した場合、一層中心地以外は取り残されていきそうです。範囲が広くなるため、また、合併した後の重点区域の割合が偏ったりして、平均的に行政、財政が行き渡るのか心配だ。
A17 A7と同じ。心配な点を検討するために、合併前に法定協議会をつくって、その場で市町村建設計画を策定します。国は、この市町村建設計画をもとに合併特例債の発行を認めるなど、優遇措置をするのです。いわば、国が後見人のようなものです。
ただ、そもそも町内の隅から隅まで行き届いた行政というのはどういうことなのでしょうか。何から何まで行政がするということであれば、厳しい財政状況のもと分権型社会が進み住民の自治意識を高めていく必要があるなか、もうそのような幻想は捨てるべきではないでしょうか。
Q18 初回から大合併ではなく、似たような生活圏の町村でまず、合併 をし、そのメリット・デメリットを確認した後で、次に進めばよいのではないか。高齢化する社会ではやはり大きな発展ではなく、小さくても住み良いゆったりした堅実な地域社会の構成が望ましいと思う。
A18 住みよい、ゆったりした地域社会は、多くの人が望んでいることかと思います。問題は、高齢者や障害者のような比較的弱者と言われるような方も、安心して暮らせる地域社会でありたいものですが、その地域社会をいったい誰が支えていくのでしょうか。今回のような財政をはじめとする優遇措置のある合併特例法の期限は、平成17年3月31日までです。もう、このようなウルトラ財政措置はないと国は言っておりますし、実際、もう、これが最後でしょう。
もちろんまちづくりの基本をないがしろにしてこの優遇措置目当てで合併してはなりませんが、少なくともこの措置が合併に伴う課題の解決にとっては有効な手段であることは間違いありません。そういう点を考えると、いったんできるところで合併してまちづくりの計画を立てて市町村を設置し、その後さらに次の段階で合併ということは、現実的になかなか難しいのではないか、むしろ大きな合併の話の中からできるところだけ残って合併を進めるという方が現実的だと考えます。