NOWHERE / RIDE
1990.10リリース SIRE / Reprise Records

01. seagull
02. kaleidoscope
03. in a different place
04. polar bear
05. dreams burn down
06. decay
07. paralysed
08. vapour trail
09. taste
10. here and now
11. nowhere

Produced by RIDE
  
 

 轟音の洪水に飲み込まれてしまいたい。

このアルバムを初めて聴いたのは、11年前。当時、ハードロック小僧だった僕にこんなルーズなノイズ・ギターの嵐の音楽は全く理解できなかった。演奏ははっきり言って下手くそ。リズムはモタモタ。
大学入学し、初めて友人になったO田に、「これが格好いいんだよっ!」って一押しのCDを貸し合った時の数枚の中にこのCDがあった。

ギターを弾くときに下をうつむいて靴しか見えないので、シューゲイザーと言われた。
思いっきりギターを歪ませノイズで壁を作り、演奏の高揚感に酔っていくのが快感だなんて、理解するのに5〜6年かかったしね。メロディがしっかりしているので、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインよりも分かりやすいと思うけど。疾走感に満ちあふれている02、イントロのアルペジオが良い03、U2ぽい05、SLファンが好みそうな感じの08、高音コーラスが綺麗な09、正に轟音の嵐と言っても過言ではない11がお薦めかな。
バンドの頭脳であったアンディ・ベル(現オアシス)とマーク・ガードナー(現アニマルハウスって存続してるんかな?)のツインヴォーカルがまたいんだよ、このバンドは。やはりビートルズより引き継がれている英国のお家芸かもしれませんが。

今の英国のシーンと同じで、デビューしたばかりのものがマスコミによって持ち上げられ、いきなりベストセラーになるがそのあと尻すぼみで、4〜5年で解散というのもざらではないが、このバンドもその例に漏れず、ブリットポップ全盛の95年に自然消滅してます。


<お薦め度>★★★★☆
2003/9/5