英国サンダーランド出身の4人組バンド。昨年ブレイクしたフランツ・フェルディナンドが昨年度の個人的なベストアルバムに選出するなど、日本でも知られるようになり、今年に入ってからは外資系のレコード屋を中心に話題となる。
マキシモ・パークが出てきたところで、この手のサウンドのバンドが非常に多くうんざりしているところ、完全にお株も奪われているような気がしますが・・・
インタビューを読んでると、意外にブロック・パーティーなど現在比較されているバンドが数枚リリースされれば、ブリット・ポップ並にムーブメントが起きるのではないかと分析しているのが興味深い。僕が彼らを知ったのは今年の1月だったかな。渋谷のHMVで視聴し、一目惚れならぬ一聴惚れってやつですな。
サウンドは、ニューウェーヴとパンクを掛け合わせたものと言われるが、初期XTCの暴走パンクサウンドに、キーボード(アナログ・シンセ)が加わり、変てこなコード進行(英国お家芸、ひねくれポップ)も加わった楽曲といったところでしょうか。ハーモニーも最高に気持ちよいし。Cの「ディセント・デイズ・アンド・ナイツ」は、ザ・ナック(マ・マ・マ・マイ・シャローナ!)を連想させれるリフ、フックもあって素晴らしい名曲。Mはケイト・ブッシュのカヴァー。
特にこのアルバムの疾走感からは、ポリスの1stも思い出させられるものもある。約30分でアルバムを駆け抜けていく。それがヘヴィ・ローテーションしている理由の一つでもあるかな。今作では元ギャング・オブ・フォーのアンディ・ギルと、このアルバムの後にブロック・パーティーを手掛けたポール・エプワースが良い仕事をしている。どのバンドでも1stアルバムが初期衝動の塊にになって、ぶつかってくるみたいな。そのライブ感が上手く録られていると思う。ライブ活動を重要視するバンドにとって、良い結果が出たのではなかろうか。こんな良いアルバムを作って、2nd以降どういう風に化けるか非常に楽しみであるが、このアルバム1枚で終わってしまらないか心配でもある。
<お薦め度>★★★★
2005/6/30