激裏イラストNo.1 「日番谷龍樹」


本名は日番谷小獅郎龍樹。(長!)

『天上の紅い華』の中で登場するオリキャラ、市丸と日番谷の息子です。

冬獅郎と瓜二つの美しい容姿。そして両親から類稀な頭脳と天部の斬術及び鬼道の才を受け継いだ天才児。

これで、市丸と同じ性格をしていなければ・・・と、彼の本性を知った誰もが溜息をつく存在。

小獅郎(こじろう)の名は、冬獅郎が我が子につけた名を知らなかった市丸が、彼を「ボクの可愛い小さなお獅

子さん」と呼んだことに由来する。因みに市丸は「おこじ」と呼ぶ(笑)

龍樹(りゅうじゅ)は冬獅郎が仏教の教本の「正信偈」の一説から選んだ。「龍」は「竜」でも可だが、多くの場合

「龍樹」となっているので、こちらを採用。

現代語訳で簡単に説明すると、釈迦如来が楞伽山(りょうがせん)で説法をされたさいに、聴衆に向ってその生

誕を予言した人物で、「我亡き後、真理を覆う。有と無の思想をことごとく打ち砕く。彼は自分だけの救いではな

く、命諸共を乗せて運ぶ大きな乗り物の様な、素晴らしい救いの法を説き、自らの身と心に喜びを証して、命安

らぐ、悟りの国に生まれる」と予告し、又、龍樹菩薩も悟りの道は二つあると示し、陸路をたった一人で歩く苦し

い難業よりも、皆と共に船に乗って楽しく水上を渡る行き易い道があることを示した。・・・とあり、冬獅郎が我が

子に寄せた期待の大きさを覗えるが、当然、親の心子知らずであり、自分の頭を押さえつけることが出来るの

が、市丸と藍染の二人しかいないのを良いことに、したい放題、やりたい放題である。

しかも冬獅郎には気の毒なのだが、龍樹は発音しにくい為、冬獅郎のいない場では皆、小獅郎の名で呼ぶ。

常に眉間に皺のある親とは違い、何時もにっこり笑顔で愛想良く、又、礼儀正しく、目上の者を尊び、配下の者

には寛大で慈悲深く振舞う為、それに欺かれた人達から己の欲しい物を容易く手に入れてしまう。その一例が

彼の首に巻かれた襟巻きで、公式の場では身に着けないとの約束の元、朽木白哉から貰った本物の「銀白風

花愛紗」なのだ。(あわわ・・・屋敷十軒分!)

彼が神槍を持っているのは、市丸と霊圧を共有していた為に、神槍を使いこなせるからであり、勿論これで始

解も卍解も出来るのだが、彼自身の斬魄刀は別にあり、市丸も龍樹を産んだことによって新たな斬魄刀を持つ

に至っている。

又、何故彼が十三番隊の隊長を勤めているかというと、冬獅郎と市丸の子だからという洒落の他に、最終的に

浮竹の養子になり、「浮竹小獅郎」と名乗るからなのだ。



   ↓  以下、SS ――龍樹と藍染の腐った会話です。


「龍樹、いい加減にしておきなさい」

「―――何がさ?」

「惚けても駄目だよ。判っているだろう?冬獅郎のことだよ」

「・・・・・ふん」

梅雨の合間の昼下がり、庭先からの心地良い風に自慢の白銀の髪を僅かに揺らして、龍樹はつんと可愛らし

く頤を上げた。

それを見た藍染は手にした湯呑みの中の緑茶を一口啜って続ける。

「冬獅郎は君の親なのだから、いくら君が言い寄っても応える訳にはいかないんだよ」

「・・・冬獅郎の奴、あんたに泣きついたのか?」

肘掛け椅子に斜に座り、片足を立てた行儀の悪い格好で、龍樹は己に説教をしようとする藍染を軽く睨んだ。

対する藍染は正座を崩さない泰然とした態度で両腕を組み、それを否定した。

「違うよ。これは僕の個人的な意見だよ」

「はっ、だったら大きなお世話だな。―――俺は冬獅郎を一目見た時から絶対にモノにするって決めてたんだ。

あいつが俺の親なのは関係ないさ」

可愛らしい顔でふてぶてしく笑う龍樹に、藍染はやれやれと小さく溜息を吐く。

二人が居るのは藍染の私邸の一室で、一枚物の古木の檜のテーブルを挟んで向かい合って座り、決して険悪

では無いものの、互いの腹の内を鋭く探り合っていた。

「君にとっては恋愛対象でも、冬獅郎から見れば君は長い間捜し求めた愛しい我が子なんだよ。彼の心情を察

して大人しく親子としての情愛を育む気にはならないかい?」

「ふん。冬獅郎を抱いてるあんたが俺に説教する権利があんのか?」

藍染の言葉を一蹴した龍樹は近くに置いてあったボトルから、手元のグラスに並々と琥珀色の液体を注ぐと、

それを一気に煽って飲み干した。

「ん〜〜〜〜っ、旨い! ホント、あんたんとこは何時来てもいい酒が置いてあるよな」

「・・・・・」

確かに何時でも遊びに来て構わないと云ったのは自分だが、だからといって、好き勝手に他人の家に上がり

こんで秘蔵の酒をたらふく飲んでいくのはどうだろう・・・と、藍染は嘆息する。

「あんたはいいよなぁ。冬獅郎を抱けて。・・・何時もはつんけんして見えても、閨の中じゃ可愛いんだろう?」

アルコール度数がかなり高い筈のブランデーを、まるで水を飲むかのように喉に流し込んだ龍樹は、外見に似

合わない不遜な笑みを浮べて藍染を見遣った。

「・・・可愛いよ。凄くね」

「ああ〜〜〜っ!やっぱ、諦めきれねぇ!俺も冬獅郎とヤりたい!」

髪を掻き乱して、足をばたつかせる龍樹に藍染は苦笑して肩を竦める。

「もっとも君とギンが瀞霊廷に戻ってからは、僕にもそうそう機会はないよ。・・・ギンと冬獅郎は本当に互いを想

いあっているからね。彼らの間に平然と入っていけるのは二人の子である君だけだ」

「そりゃ俺だって冬獅郎が俺の親だと知った時は素直に嬉しかったさ。でもそれも今となったら、他人だった方

が良かったかも・・・」

親指を噛んで真剣に悩む龍樹を藍染が笑う。

「贅沢な子だね。皆が誉めそやす君の美しい容姿は誰から譲られたと思っているんだい」

「・・・ぅ」

「それに僕が見る限り、君の見事な太刀筋の鋭さ、正確さは、ギンよりも冬獅郎に似ている」

「・・・・・う〜〜〜っ」

「とにかく、冬獅郎のことは早く諦めた方がお互いの為だよ。君が何時までもそんなだと、その内冬獅郎は本当

に出家してしまうかもしれないよ」

「出家!?」

藍染の言葉に龍樹はテーブルを両の拳で打ち据えて叫んだ。

「出家なんてさせるかよ! まだ指だって挿れてねぇのに!」

「・・・・・・・」

いい加減酔いも廻ってきたらしく、頬をぴんくに染めて自分を睨みつけてくる潤んだ翠の双眸に、これはもう処

置なしだと藍染は瞳を閉じて嘆息した。


                                                        了



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