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『ロンバケ』は1981年年間売上チャートで第2位。
73年発売の井上陽水『氷の世界』の売上記録を破り、1,138,
000枚の第1位は寺尾聰の『リフレクションズ』でした。
『ロンバケ』は年末の最終週まで50位以内に計40週ランクインしながら最高位はついに2位どまり、年間累計でも十年に一枚のモンスター・レコードに首位を阻まれました。
さて、四半世紀前の今日はうなずきトリオ「うなずきマーチ」の発売日です。
うなずきトリオは、ビートきよし、島田洋八、松本竜介、漫才師3人によるグル−プ。
「漫才ブーム」の中で芸人がアイドル歌手的な人気を集め、80から81年にかけて、ザ・ぼんちをはじめ、ツービート、B&B、のりおよしお、紳助バンドが次々にレコードデビューしました。
しかしうなずきトリオについては、「オレたちひょうきん族」から生まれた企画もの、短期的なユニットでした。
エンディング・テーマにはシュガーベイブにつづき、10月からEPOのカバー版「ダウンタウン」が使用されていて、人気コーナー「タケちゃんマン」のテーマもEPOによるオリジナル曲が歌われていました。
また、ヒット曲をつぎつぎにパロディー、ものまねした「ひょうきんベストテン」がレギュラー化するなど、制作サイドには歌もの、コミック・ソングにただならぬ感性と意欲の持ち主がいたようです。
この流れで浮上した企画がうなずきトリオで、そのオリジナル曲の制作には大瀧が指名されました。「音頭の大瀧」を知り尽くした制作サイドの熱意に打たれ、久しぶりに書き下ろしたコミック・ソングがこの「うなずきマーチ」です。
CBSソニー移籍後のこの第2期、大瀧のあのコミカルでドライな〈ノベルティー〉路線は一切封印したかのように思われていました。
紳助竜介のネタのなかでも、
「そんなわけあるかい なんで大滝詠一で ウーナーナーやねん」
というものを記憶しています。それは
「大滝詠一はそんなふざけた曲を書く人じゃない」
というイメージを前提にあってはじめてオチルというネタでした。
大滝詠一名義のシングルはこれまですべて、〈メロディー〉タイプと〈ノベルティー〉タイプのカップリングでした。
本来、幅広い志向や作品のヴァリエーションを持つ作家大瀧は、その表現欲をうずうずさせていたのかもしれません。
『ロンバケ』から『風立ちぬ』、「A面で恋をして」は文字通りA面の作品。
「うなずきマーチ」をきっかけに82年は、これらに相対する、リズムもの、コミックもの、つまりB面、裏面的作品に精力を注ぎ込むことになります。
最後に、うなずきトリオですが、
かつての相方が今も第一線で活躍しているにもかかわらず、彼らの存在は長年B面のまま、竜介は昨年他界しました。
二度とその再結成が叶わなくなった四半世紀後の現代は、偶然にも空前の芸人ブームです。「平成のうなずきトリオ」結成が噂だけでなくぜひ実現してほしいような、気がします。
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